デザインにおけるセンスと技術力の相関関係

デザインにおけるセンスとは何か。

「ここをこうすればいいものが作れるだろう」と予想する力であり、
「そのためには色を・レイアウトを・配置をこうすれば〜」と実践できる能力のことだと考えています。

言うなれば、それは多くの場合、経験則によるものであることが多く、
たいてい試行錯誤を繰り返しながら身につけていくものだと思います。
先天的に抜けている人もいますけれど。

ところで、センスと技術力って、あまりに相関しすぎてしまいますよね。

センスとは、試行錯誤によって磨かれます。
自ら手を動かし、幾度と無く失敗と成功を繰り返しながら、
「ああ、こうすればいいのか」とその都度で解決策を探ることで、コツを掴んでいく。

その試行錯誤を助けるのは、技術力とそれに伴う作業スピードです。
技術力がなければ、作業スピードが落ちてしまう。
作業スピードがなければ、必然的に試行錯誤の回数も減ってしまう。

大事なことは、「作業の負担を少しでも軽くすること」なんです。
それによって、作り手は積極的に試行錯誤を繰り返すことができるようになります。

これらの積み重ねによって得られたものは、非常に形式知化(言語化)しにくいものだと思う。
(ちまたに出回る「ノウハウ」は、このセンスを形式知化したものですね。付け焼刃程度に取り込むことはできますが…。)

にわとりと卵のように、「技術が先か、センスが先か」という話ではありません。
お互いが、お互いを補助しあうようなイメージです。

センスって、そんな大それたことではないと思うんです。
だから、まずは手を動かして、自分の中でコツを掴むこと。

そうすれば、技術力もセンスもいつの間にか身についているものです。